《MUMEI》 「返すぞッ!!」 「おぅ!!」 平松学園の攻撃。 センターから45にパスが周り、 そのままパス回しが展開される。 (…ん?) 「くはは…!!」 「…? どうかしたんですか?」 スコアを付けていた佑香が、 思わずクロの笑い声に反応する。 「え? あぁ、 ごめんごめん。 なんでもないよ。」 クロは、 赤高初の練習試合。 聖龍高校との試合を思い出していた。 (笑えるね。 聖龍とやった時には向こうのパス回しが凄すぎて、 こっちのディフェンスがホント下手くそに見えた。 でも… 今は逆だ。 向こうのパス回しがホント酷く見える。) クロは今、 選手たちの成長を目の当たりにし、 コーチとしての喜びを実感していた。 (これは… 勝ちゲームだなぁ…。) 前へ |次へ |
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