《MUMEI》

どうやら那加は‥ベッドからシーツをひっぺがして俺にぶつけてきたらしい。





「──何で笑うのよ、もぉ‥」

「スイマセン‥」





あれ‥抜け出せないんだけど‥。





「大丈夫? 日向君」





結加さんが助けてくれて‥何とか脱出出来た。





「はぁ‥ビックリした‥」

「日向が笑うからじゃない」

「──だって──」





つい、おかしくなって‥。





「‥まぁ、今日はあたしも言えないけどね」


「姫サマ‥?」





お許し下さるんですか‥?





「‥でも、手加減するのは今日だけだから」

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