《MUMEI》
愛してる
-






「ぐっ…く…ぅ…」



16…17…18……


「ぐ……う゛っ!…」

首の骨が変な音を出して激痛が走った。


「!」


それにようやくキミが気付いて


僕の首から手を放す



「…っかはッ!はぁっ…あ…」

急に空気が入ってきて
気道と肺が驚いてるのが分かる



初めてじゃない。

もう、首を締められてる時間を数える余裕まで
できた


「ごめん…」


キミが僕を抱き起こして

抱き締めて

涙を流して謝る









これが僕らの…日課



「…泣か…ないで…分かっ…てるから…」
僕も苦痛の余韻を堪えて

抱き返す

全ては繋がったまま



僕は



もう一人の君も、
愛してるから

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫