《MUMEI》

また、昨日と同じように──那加は黒猫と遊んでいた。





俺は、嬉しい反面──ちょっと寂しい気もしていた。





那加はずっと、俺かひまわりとしか遊ばなかったから。





しかも、懐かれにくい俺は‥ただ見ているしかない訳で。





──何だかなぁ‥。





「ねぇ、何でずっと突っ立ってるの?」

「ぇ、だから‥」

「だから?」

「ほら──俺って‥」

「だから懐かれないんじゃない?」

「‥?」





ぇ、どういう意味だ‥?





「ま‥、あたしが言っても説得力ないけどね」

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