《MUMEI》

「椎名さん!!」


「?」


「交代です!!」
「戻れピカチュウ!!」


(もうか…)
「え〜!?
沖とかよッ!!」

















ベンチに下がる椎名とピカチュウ。


沖はポストに入り、


千秋が左サイドへ。















「お疲れさん。」


「クロさ〜ん!!
何で俺交代なんすか!?」


「え?


別に。


体力温存。」


「俺まだ走れたのにッ!!」


「ふふん…
言ったね?」


「え?」


「試合前のアップでヘトヘトだったのに、
何で試合で走れたと思う?」


「そりゃ〜俺が本番に強いタイプだから…」


「違うわ!!


いい?


この暑さ。


それでいて体育館の窓は閉めきってる。


今この体育館の酸素はめちゃくちゃ薄い。」


「あ…」


「そ。


だからアップであんだけ走らせたの。


肺を大きくする為にね。」



「…」


「また1つ勉強になったね。
これからはアップをバカにしてはいけないよ。」

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