《MUMEI》

つい勢いで立ち上がったものの、

気、気まずい…

阿騎の方を見ることもできず、

「オレ、リンゴ!リンゴ剥いてくるな!」

とっさに理由を着け机から離れる。

「まずったやんなぁ〜」

冷蔵庫のドアに手をかけたまま呟きうつむく。

「どないしよ…」

ドアに手をかけたまま呟いていると、

「何を?」

!!!

不意に背後から手を重ねられると同時に耳元で声がした。

「うわっ!」

「リュウの反応がかわいいから…ついいじめたくなるんだよ。」

そうして阿騎は唇を重ねてきた。

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