《MUMEI》

「あの双子のプライベート画像、静止画でこれだけ、動画でこれだけ払うからさ…」

指を何本か立てて指し示しながらソイツは「頼む!」と言って俺のポケットにデジカメと千円札数枚をねじ込んできた。

「な、何だよ!」
「前金、な、受け取れって♪」
「ふざけんなお前…」
「デート費用…必要だろ」


今日も気が乗らなくて、さっそく授業をさぼっていたら、かなたに見つかってしまった。

「やっぱりね、ココに居ると思ったんだ…」

教室に行ったら居なかったから探していたんだと言って、かなたは俺の隣にちょこんと座ってきた。

「何だよ…教室には戻らねぇぞ」
「うん…俺も戻る気ない…」

そう言うとかなたは俺と腕を組んできて、猫のように甘えてきた。

(何だよ…今日はやけにくっついてくるなぁ…)

組んだ腕を抱きしめながらぴったりと寄り添うと、俺の肩に頭をもたれかからせてきた。

かなたの方に視線を向けると、その角度からふと目が合った。

「ねぇ、武…しようよ…」
「今か?」
「ダメ?」

俺の肩の辺りから上目遣いで可愛く見つめてくるかなたを、今すぐこの場で押し倒してヤっちまいたいぐらいだけど…さすがにたまに誰かが来る廊下ではマズいだろ…と言うとかなたは「そうだね///」と言って俺の手を握ってきた。

「ねぇ、じゃあ屋上でしようよ」
「お前…あからさまに言うな///」
「うん///」

はしゃぎながら俺の手を引いて屋上への階段を上っていくかなたを下から眺める。

スタイルが良くて可愛いケツがプリプリと動いているのを見て、何だかゾクゾクと身体の中が熱くなっていくようなカンジがした。

「武は着たままがいい?」
「お前はどうなんだよ…」
「ん…///」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫