《MUMEI》 Aブロック会場。 城南高校。 赤高の試合後、 連戦となる平松学園と、 第一試合で城南高校を破った北農高校の試合が始まっていた。 「意外だな。」 「え?」 赤高の選手たちが試合に注目する中、 スコアを確認するクロに、 安本が話し掛けていた。 「何が意外なんですか?」 「いや… いっつもキミは不思議な奴だと思ってたけど… なんというか… 信念みたいな物がある奴だと思ってた。」 「信念? 僕に… 信念ねぇ…」 「なんというか… いつも自分を信頼しているというか…」 「あ〜、 そりゃまぁ自分こと好きですからね。 信頼もしてますよ。」 「…じゃあ、 なんでユキヒロのことを許したんだ?」 「許した? 許してはいないす。 まだね。 作戦無視を簡単に許すほど甘くはないすよ。」 「? よくわかんないな…」 「ん〜… 自分もよくわかんないんすけど… ただ1つ言えることは、 僕にも気持ちがわかるってことです。 経験もあるし。」 「経験?」 クロは、 市民体決勝、 聖龍クラブとの試合で、 自分も作戦を無視して試合に出ていたことを思い出していた… (作戦無視はムカつくけど… エースとしてはいい傾向だね… ちょっと遅いくらいだ。) 前へ |次へ |
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