《MUMEI》 「‥‥‥ありがと‥」 ボソッ、とお礼を言って、那加は軽く俯いた。 やっぱり、恥ずかしいみたいだ。 こんな風に、那加が家族や俺以外の誰かから何かをもらったのは初めてだ。 「あの──‥」 「っ‥?」 「良かったら‥‥‥‥」 「何‥?」 「いえっ、す‥すいませんっ‥」 鳥居さんは、口ごもってしまった。 「‥‥‥?」 キョトンとする那加。 「‥日向──」 「ぁ‥えっとな‥?」 「──わああっ、ぃ‥言わないで下さい榛野君っ‥」 前へ |次へ |
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