《MUMEI》
最後の夏休み
厳が石川を選んだ事で、俺の見極め人としての役割も終わった。


(今年の一学期は濃かったな…)


そんな想いと共に、俺の


最後の夏休みは始まった。


夏休み前半は、俺は、一人で夏休みの宿題に取り組む日が続いた。


その頃柊は、勉強に励み


志貴は、バイトに励み


拓磨を含むサッカー部員達は大会に備えて練習に励み


祐は、休みを利用して葛西先輩に会いに行っていた。


しかし


夏休み後半、状況は一変した。


(よく倒れなかったよな、俺)


自分で自分をほめたくなるほどの、内容だった。


(気を遣ってるのはわかるけどさ…)


俺の過去を聞いたメンバーは


俺が、屋敷に引きこもりで、世間知らずに育ったからか


高山家合同誕生日会の後





全国有名テーマパーク巡りの旅に、俺を連れだしたのだった。


そのスケジュールは


(もう二度と行きたくない)


軽くトラウマになりそうなほど、殺人的だったが


一緒に行ったメンバーのうち、志貴だけは


最後まで、平然としていた。

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