《MUMEI》
断言したって良い。
このクソ生意気な奴に頼み事を持ち掛けた時点で、俺の人生は地に落ちたのだ。
中性的で端正に整った顔を嫌そうに歪め、奴は一言で切り捨てたのだから。
「断る」と。
そして、フンと鼻で嗤い俺を一瞥し、廊下側の窓際から自分の席に戻って行った。
まるで何も無かったかのように。
前へ
|
次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫