《MUMEI》

スタートを上回った日高と関谷に、


北農の選手は付いては行けない。


「ナイッシューです!!」


関谷の速攻が決まる。


先取点は赤高。


1対0。


「やべ〜な…
あのスピードで走られると時間いっぱい使って攻めるのは危ないんじゃね?」


「かもな…
もう少し早い段階で何かきっかけ入れてこう。」


「だな。」


北農選手陣がセンターラインに集まる。


キーパーからボールを貰ったポストがラインを踏み、


「ピッ!!」


「返すぞ!!」


北農の攻撃。


「ポスト入った!!」


「ポスト右ぃ!!」


「ハンズアップハンズアップ!!」




















(そう…


先取点を速攻で決めたここが大事。


ここで北農の攻撃を防げれば流れはウチだ。)



















北農の攻撃は同じくずらしからの突破狙い。


アウトを攻め少しずつディフェンスをずらす。


「間詰めろッ!!」


エース45が1・2枚目の間を攻める。


沖と関谷の間だ。


沖は2枚目。
関谷は1枚目。


実際、


間と言ってもこの状況では沖が45を押さえなければならない。


とはいえ沖のディフェンス能力ではエース45を押さえ切れず、


関谷が間を詰める。


ここでできたスペースを45は見逃さない。


45は左サイドにパスを落とす。


「ちっ…」


サイドシュートだ。

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