《MUMEI》

「あの‥流石にそれは‥」

「ほらっ、召使なんだから文句言わない」





押されるがまま、俺は病室から追い出された。





──やっぱり、こうなるんだよな‥。





って‥そんな事を考えている場合じゃなかった。





早くしないとまたっ‥あの罰ゲームが‥。






といっても‥間に合うはずないんだよな‥。





たぶん那加は、それを狙っているんだろうな。





──でも、まぁ──いい事にしよう。





それで那加が楽しいなら。





──それに、俺も意外と楽しんでいるんじゃないかと思う。

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