《MUMEI》 大物新人マネージャー金髪美形と美緒さんは、同時に携帯をしまった。 「はじめまして。高遠光のまねいじゃの、小暮(こぐれ)と申します。 本日はお忙しい中時間を作って頂き、ありがとうございます」 「何で『まねいじゃ』?」 「失礼致しました。光がよく使うから、移ったようです」 (そういう風には見えないけどな) ポスターの高遠光は、俺より一つ下らしいが、とても大人びて見えた。 「それだけ仲良しなのね。まだマネージャーになって短期間なのに」 「有難い事です」 「ねぇ、小暮さん」 「はい?」 「実は影で大御所のマネージャーやってたとかある?」 美緒さんの表情は真剣だったが 「ただの新人マネージャーですよ」 小暮さんは苦笑して、否定した。 「見えないけどな〜。あ、私の方が年下だから、敬語は無しね」 「いえ、そういうわけには…」 「私は仕事の話をする時は、敬語は無しって決めてるの。 たとえ相手が新人マネージャーでもね」 「わかった」 小暮さんは、臨機応変に切り替える事ができる 本当に仕事ができそうなマネージャーだった。 前へ |次へ |
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