《MUMEI》

その事を、話したら。





「え〜? そうかなぁ‥」





ちょっと照れながら、自分と俺の頭の位置を比べる那加。





「〜〜〜‥あんまりよく分かんない」

「伸びてるって、ちゃんと」

「ほんと〜?」





言いながら、背伸びをしてみたりする那加。





「ちっちゃい頃は同じ位だったのになぁ、あたしも日向も」

「ぁ‥‥‥ぁぁ‥」





小さかった頃は、どっちかというと那加の方が少し大きかった気がする。





けど、いつの間にか──俺は那加を追い抜いていた。

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