《MUMEI》 三人に報告「祐也、台所使いたいんだけど、電話終わったか?」 いつの間にか起きて いつの間にか、当たり前のように葛西先輩の隣にいた祐が声をかけてきた。 「あぁ」 俺は、すぐに居間に戻り 葛西先輩と、小暮さんに 『条件に合う別荘知り合いがタダで貸してくれる』 と報告した。 ついでに 飛び込み用プールは、温水を使用すれば日中なら今月いっぱいは使用可能で 今月末から別荘の周りは紅葉が見頃な事も伝えた。 「庭は、今は英国風だけど、一週間前に言えば、和風でも何でも希望通りにしてくれるらしいです」 それは、こまめに別荘を訪れる忍の妹が、優秀な庭師だからだった。 「ちなみに、プライベート空間の範囲は?」 「山一つ分あります。別荘は頂上ですけど」 確認する葛西先輩の言葉に即答すると ゴクリと 俺以外の三人が息をのむのがわかった。 いつの間にか、高遠光も完全に覚醒していた。 「あんた、何者?」 高遠光の質問に 「俺はただの高校生だよ」 (すごいのは、旦那様で、護で、忍だ) そう思いながら答えたが、高遠光は納得していなかった。 前へ |次へ |
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