《MUMEI》
早速撮影
寝ていると思っていた葉月さんと美緒さんは、出かけていたらしい。


朝食の食卓は


祐の作った中華粥を筆頭に


朝市で買ってきた新鮮な魚介類が並ぶ


かなり豪華な内容になった。


「基本ヘルシーだから、芸能人でもがっつり食っても大丈夫」

「サンキュー、祐」


(ダイエットでもしてるのか? 必要無いんじゃ…)


嬉しそうに食べる高遠光は、普通より細身だった。


「いただきます」


その挨拶は、一般的には食事をする為のものだが


ただ一人


パシャッ


葛西先輩は違ったらしく、高遠光に向けてシャッターを切った。


「幸せそうに食べる顔いただきました。

あと、寝顔も」

「誰に許可を」

「俺」

「国雄(くにお)…」


即答し、手を上げた小暮さんを高遠光が睨んだ。


パシャッ


「怒った顔、いただきました。

別荘でも撮るけど、仕事を受けた段階から、撮影始まってるんで」


(葛西先輩、人格変わってる)


カメラマンモードの葛西先輩は


美緒さんと同じように、マイペースな自由人だった。


そして若干俺様だった。

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