《MUMEI》 特別出演ハロウィンといえばコスプレ これは、志貴曰く常識らしい。 (まぁ、コスプレコンテストがある位だからな) 公民館にある控室拳更衣室に向かいながら、俺は周囲を 他の参加者達を見渡した。 (何か、似たようなのばっかりだな) 一言でいうと、皆黒かった。 一番多いのが、魔法使いや魔女 それから吸血鬼 たまに、ミイラ男や狼男 それに、黒猫娘達を見かけた。 「何してるの、祐也!早く早く!」 「あ、あぁ…」 遅れ気味だった俺は、慌てて志貴を追いかけた。 「遅い」 「急いで、田中君」 「あ、はい…」 中には既に忍と 志貴が協力を頼んだ、商店街の焼き鳥屋の店長 白石祐介(しらいしゆうすけ)さんがいた。 祐介さんを選んだ理由 それは、目が細い事だった。 (考えてみたら、俺の周り、二重ばっかりだしな) そんな祐介さんは既に着替えを済ませていた。 祐介さんの衣装は、チャイナ服・空手着・柔道着の形を参考にした動きやすい衣装で 色彩は青系で統一されていた。 「じゃあ、先に行くね。髪型時間かかるから」 祐介さんは細い目をますます細くして笑った。 前へ |次へ |
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