《MUMEI》
コスプレ着替え中
祐介さんに比べ、忍の衣装は、すごかった。


「重い…」

「だろうな」


忍は鎧姿だったのだ。


「…重いんだ」


忍の感想を聞いた柊は、苦笑した。


種類は違うが柊の衣装も鎧があるのだ。


しかも、忍の衣装は戦士だから、動きやすいのに対し


柊は王子に仕える騎士なので、見た目重視だから


「…夏なら倒れてたな」


鎧を着込んだ柊の笑顔はかなりひきつっていた。


(それにしても、珍しく静かだな)


俺は、一緒に来た頼と厳を見た。


(まぁ、あれなら無理無いか)


厳は忍者風の衣装で、口元まで布があり


頼は顔半分が隠れる仮面をつけていた。


俺達がコスプレをする作品


『太陽の戦記』には、双子のキャラはいないから


双子は、そっくりだと周囲にバレないコスプレになったのだった。


(さて、俺も着替えるか)


俺の衣装は、去年の演劇部の劇『二人静』で志貴が着た


白い、貴族風の衣装だった。


(周りが黒いから、逆に目立つよな)


今回はそれを狙って


あえて、原作とは違う白いマントも羽織る事になっていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫