《MUMEI》

「ええと──‥そろそろ降りて頂けないでしょうか‥?」

「や〜だもん♪」

「ぇぇ‥」





ちょっと困る‥。





「いいでしょ?」

「ハイ‥」





やだ、とは‥言えなかった。





実際、嫌じゃ全然なかったし。





でも‥流石にちょっと暑いな‥。





「んー? 何?」


「ぃゃ‥何でもないデス‥」





抵抗しない方が良さそうだ。





まぁ‥出来ないけどな‥。





せっかく那加が、こんなに楽しそうにしているんだから。

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