《MUMEI》

「緊張‥ですか‥?」

「たぶん──ね」





那加の寝顔を見つめながら、佳代子さんがそう呟いた。





「‥‥‥‥‥‥‥」





全然気付かなかった。





そんな風には見えなかったし‥。





『ほらっ、日向来て♪』





あんな風に燥いでいたから、那加が緊張しているなんて事は少しも思わなかったんだ。





「那加ちゃん──本当に変わってきたわよね」

「そうですね──」





にしても──本当に良く寝ている。





空腹になったら起きるだろうか。

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