《MUMEI》

決勝の会場となる楊子館高校では、


決勝進出を決めた海南高校が、


今か今かとAブロックの1位チームを待ち受けていた。


「つ〜か…
どこが上がって来るんすかね。」


「赤高に決まってんだろ。」


「いや…
北農って可能性もありますよ…」


「赤高だって!!」


「何があるかわかんないすよ?」


待つことに飽き始めた海南高校の選手たち。


結局のところ…


どこが上がって来ても結果が同じだと考えていたのだ。


しかし、










「赤高は練習試合で秀皇に勝ったらしいぞ。」










監督の一言が、


選手たちの意識を変えた。


「は?」


「秀皇に?」


「マジすか?」


「あぁ。


30分ゲームで、


しかも秀皇は両サイドが2年生だったらしいが、


結構な点差をつけたらしい。」


「…へ〜。」


「なんだ…
要たち抜きの秀皇かよ。」


「しかも30分ゲームか…。」


「バカだな。
俺たちもこれから30分ゲームなんだぞ?」


「あ…」


「要たち抜きだったとはいえ油断できね〜だろ。」


「じゃあやっぱAブロックは…」












ガラッ…











会話が中断し…


全員の視線が入り口へ集まる…











「やっぱりか…」










Aブロック1位通過チーム。


赤城北高校…


決勝会場へ到着。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫