《MUMEI》 . −−−わたしは、すっかり、このクラスに馴染んでいた…………………………………………………………………………………………………………………………、 …………けれど。 クラスメイト達は、わたしの周りを取り囲み、依然としてギャアギャアと言い争っている。 「具合が悪くなるわけないでしょ!愛情、たっぷり込めて作ったんだから!」 「あんたの愛情なんて、わたしと比べたら、たいしたことないわよ!」 「お姉様、この子達は放っておいて、はやく行きましょう!学食、混んじゃいますよ!」 「ちょっとあんた!!抜け駆けは許さないって、何度言えばわかるのよ!」 「うるさいわね!お姉様が困ってるでしょう!!」 …………馴染んできた、けれど、 やっぱり、この騒ぎは、 どうしても慣れない。 醜い争いをつづける彼女達を見つめながら、わたしは人知れず、大きなため息をついた。 ◆◆◆◆◆◆ −−−結局。 クラスのみんなで学食に向かうことになったわたしは、やはり揉みくちゃにされながら、1階の渡り廊下を歩いていた。 みんなは、だれがわたしの隣を歩くのかと、やはりギャアギャア言い合っていて、わたしは心底うんざりしていた。 . 前へ |次へ |
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