《MUMEI》

「落ち着けるかぁ〜!」





健太‥忘れてないか‥?





ここは病院だって‥。





とにかく‥一旦外に連れ出そう。





「──‥で‥どっちなんだ?」

「なっ‥何だよどっちって」

「鳥居さんの事」

「だっ‥だからオレは‥」

「鳥居さん、何か物凄くヘコんでたぞ‥?」

「ぇ‥アイツが‥?」

「ぁぁ‥」





そりゃあもう。





あれは尋常なヘコみ方じゃなかった。





「オレ別に、アイツが好きとかって訳じゃねーし?」

「じゃあ、何で遊びに──」

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