《MUMEI》
キス
『うん…わかったよ
迷惑掛けたもんね。
如月の言う事を1つ
聞くよ。』

僕は頷いた。


『ふーん?さて何を
して貰おっかなー』


『掃除でも、洗濯で
も、おつかいでも…
何でもどーぞ!』


『じゃあ…キスしろ
?……なーんてな』

如月は、からかう様
に笑いながら僕に顔
を近付けた。


『バーカ、冗談だ…



ーーチュッ!!ーー


……え゛?!』

ガタガタガターン!
如月が慌てて僕から
離れた拍子に、側の
椅子に引っ掛かり転
んだ。


『如月、大丈夫?』


『か、海里ーおまっ
お前?!』


『如月が…言ったん
だ…から…な…』

自分でやっといて赤
くなる僕。


目を見開いたままで
固まる如月。


僕は…もう自分の気
持ちに気付かない振
りは出来なかった。

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