《MUMEI》
天使様
『ジェルマ、こっち
に…』

セイルに促され奥の
部屋に入る。


『うっわ…ホントだ
ね、リーナ、天使様
だぁ…』


リーナより少し小さ
な男の子が叫んだ。


『リオン、調子はど
うだ?苦しくないか
?』

セイルはベッドに寝
ている男の子に歩み
寄った。


『うん、セイル!僕
大丈夫だよ。』


…会話からすると男
の子は何かの病気な
のだろうか?


『ね、これ見て?』

リーナが僕の袖を摘
まんで絵本を差し出
した。


『ん、何かな?』

絵本の挿し絵には
金髪碧眼の天使が
描かれている…


『ねっ!ソックリ
でしょう?』

僕を見てリーナは
嬉しそうに微笑む

リオンと呼ばれた
男の子も頷いた。

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