《MUMEI》
堕天使
『え?…僕?』

二人を見ながら尋ね
れば、コクリと頷い
た。


『『ねーーっ!』』

と、クスクスとオデ
コをくっ付けて笑っ
ている。


仲が良いんだなーと
微笑ましく眺めてい
たら…セイルが呟い
た。


『はん、堕天使様か
もしれないぜ〜!』


『堕天使?ってなー
に?』

リーナが小首を傾げ
た。


…堕天使。
僕はピクリとその言
葉に反応してしまっ
た。


そんな僕の様子をセ
イルは見逃さなかっ
た。


『ジェルマ!心当た
りがあるみたいだな
?あっちで詳しい話
を聞こうか?』


僕の腕を掴んで子供
達の部屋から出た。


『『あーっ、天使様
!お兄ちゃん、ズル
いよー』』


『二人共、俺は天使
様と大事な話がある
から、少し大人しく
してろよ?』


セイルがリーナとリ
オンに声を掛けると
仕方なく頷いた。

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