《MUMEI》
管理者と夢視
ショウの後ろに隠れ
る様に着いてくる小
さき者。

13才位の少年に見え
るが、オリーブ色の
緑色の髪に、同じく
エメラルドグリーン
の瞳を湛えている姿
は、少し異質である


ショウは夢視の部屋
の前で立ち止まりノ
ックした。


『はい』

弱々しい声が聞こえ
ショウと小さき者が
中に入った。


『朱里(シュリ)気
分はどうだ?』

ショウは夢視にそう
問い掛けた。


『朱里…その名を持
つ者はここには居な
い、管理者殿は何か
勘違いをしておられ
る』

夢視は冷たく言い放
った。


『朱里…俺は…』

ショウは、顔を曇ら
せた。


『朱里と言うのは…
信頼していた親友に
裏切られて地獄に堕
ちた者の名前だろう
か?』

夢視は、皮肉めいた
言葉をショウを睨み
ながら呟いた。

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