《MUMEI》

ショウは、哀しげに
夢視を見詰め返した


確かに、自分が目の
前にいるかつての親
友『朱里』を今の立
場に追い込んだのだ
から…たとえどんな
理由があったにせよ
…許されるはずがな
かった。

ショウは拳をギュッ
と握り締め、管理者
としての言葉を吐い
た。


『では、夢視様。貴
方は少々、命を粗末
にし過ぎるのでは?
私に対する嫌がらせ
にしては度が過ぎま
んか?』


『はっ…嫌がらせ?
私は只、単にこの生
き地獄から楽になり
たいだけ…だが、死
ぬ事すら管理者殿の
管理下と言う事か』

夢視は、諦めた様に
呟いた。

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