《MUMEI》

『うわっ、君、泣か
ないで…』


オロオロとする夢視
に、花はしがみつき
ウルウルの瞳で見上
げる。


『主様!』


クゥ〜ン!と鳴き声
が聞こえ、花の頭に
犬耳が見える気がす
る夢視だった。


『…っ、うーもう!
分かったから、君〜
えっと名前は?』


『は、はい!名前?
花って呼ばれてまー
す。』

さっきまでの泣き顔
は何処へやら、ニコ
ニコ顔の花。


『花って…君だけの
名前じゃないだろう
?他にないのか?』


花は、ブンブンと左
右に勢い良く首を振
った。

『じゃあ、主様が僕
に名前を付けて下さ
い!呼びやすい名前
を!』


『えっ、私が?』


ふむ!と顎に手を宛
てて、暫し考え込む
夢視。


その夢視の姿をワク
ワクの瞳で見詰める
花。

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