《MUMEI》

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オトコ達は義仲に深々と頭を下げて、お疲れさまです!と大声で挨拶をした。


「おかしな輩に、絡まれませんでしたか?」


尋ねられると、義仲は肩を竦めた。


「弱いチンピラがいたから、シメておいた」


何気ない様子で報告をしてから、わたしを指差した。


「この自転車、ゆうこママに返しといて。それからその子、足、ケガしてるから、家まで送ってやってよ。」


義仲のテキパキとした指示に、オトコ達はわたしに注目する。目つきの悪い視線に、わたしはすっかり怯えた。

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