《MUMEI》

『えっと…私もそう
だと…思ってるけど
えと…何でそんな事
聞くの?』


『ハアァァーー』

瑞乃は深いため息を
付いた。


『乃里はさ、休みの
日に…僕に会いたい
なぁとか、思ってく
れないの?僕は君に
会いたいのだけれど
?』


『ほぇぇ?み、瑞乃
くん?そ、それは』

途端に赤面して俯く
乃里。


『ねぇ、乃里?』


『は、はい?』


『乃里が翠女史と仲
が良いのは分かるけ
ど…たまには僕とも
休日を過ごさせてく
れないかな?』


瑞乃は、なるべく乃
里を萎縮させない様
に、優しげな言葉で
言った。


『ね?明日の休日は
僕と過ごそうね?』

畳み掛ける様に囁く
瑞乃くん


『う、うん』


乃里に、残された選
択肢は頷くのみであ
る。

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