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《MUMEI》 3二週間がすぎた。 吉岡先輩とはあれから少しずつ打ち解けることができた。 彼女は真面目でやや神経質なところがあったけれど、さりげなく私を気にかけてくれていて、優しかった。 学校では、外部からの編入ということで、私は何かと目立っていた。 皆、中等部からの持ちあがりで、とにかく新入りが珍しくて仕方ないらしく、いつも遠巻きに話題にされているみたいだ。 陰湿ないじめにはどうやらあわずにすみそうで安心してるものの、いつまでも居心地がよくない。 そんな折り、上級生が私を訪ねてきた。 「生徒会長がどうして」 クラス内がざわつき、ひそひそとささやく声がした。生徒会長? どうしてって聞きたいのは私のほうよ。 「あの、なにかご用でしょうか」 「生徒会主催で今夜あなたの歓迎会を開いて差し上げるから、午後9時にサロンにいらして」 「えっ、私のですか」 「まぁ実は、あなたはついででメインは同室の吉岡さんなの。彼女の誕生日を祝う会。だけど本人には内緒よ。サプライズパーティーだから」 「はい。わかりました」 吉岡先輩の誕生日が今日だなんて知らなかった。知っていれば誰よりもはやく「おめでとう」って言いたかったのに。 放課後、まっさきに寮の部屋に戻って先輩を待ったけど、彼女は帰って来なかった。食堂での夕食にも現れなかった。 前へ |
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