《MUMEI》

女が断言した途端、バイキンマンの眼が妖しく光った。



バイ菌「もしかして…


アンタの仲間ってなぁ、この男のことか…?」



バイキンマンは、事務所の机から一枚の写真を取り出すと、それをローテーブルの上に投げた。



謎の女「――!!!!?」



その写真に映る人物の姿を見た瞬間、女の表情が一気に凍りついた…!



それは望遠レンズで撮影したとおぼしき写真だった。



写真は、女の切札を預かる人物……おむすびマンが、ホテルらしき建物から出てくる瞬間を捉えていた。



間違いなく、彼が潜伏しているホテルだ…。



女の顔から血の気が引いてゆく…。



動揺ぶりを雄弁に語るその様子から、バイキンマンはこの女のパートナーの正体を難無く確信した。



バイ菌「形勢逆転だな。」



バイキンマンは冷たい汗が滲む女の顔を、下から舐め上げるように覗きこんだ…。

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