《MUMEI》
17章 小さな嘘
「那加、ほんとに呼ばなくていいのか‥?」

「だからぁ、さっき大丈夫って言ったでしょ」





と、いうのは‥つい数分前の事。





『おい‥那加っ、どうした?』

『別に‥』

『別にって‥今お腹押さえて』

『平気だもん』

『一応‥佳代子さん呼んで‥』

『だーいじょーぶっ』





那加は、佳代子さんを呼ぼうとはしなかった。





「何? その顔」





俺が不安な顔をしている事に気付いた那加が、すかさずそう言ってきた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫