《MUMEI》

『はい…美海、暖か
いココアだよ。』


『ありがとう、海里
ちゃん』

僕の手から受け取り
フゥフゥしながら一
口飲む。


『で、話って?』


コトンとテーブルに
カップを置き、僕を
見る。


その瞳には涙が溢れ
そうになっていた。


『み、美海?』


『海里ちゃん、私…
失恋しちゃうのかな
?』


『え?誰に?って
和之さん?』


美海はコクンと頷く


『え、だって二人は
駆け落ちまでした仲
だよね?両思いなん
だろ?』


そう僕が、聞いた途
端に、美海の瞳から
涙がポロポロと零れ
出した。


『違っ、違うの、私
達は両思いなんかじ
ゃ無くて…』

泣きながら、首を横
に振る美海に戸惑う
僕。

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