《MUMEI》
ヤバイ予感
.

破いた紙を天井へ向かって投げ付けると、紙切れが花吹雪のようにヒラヒラと儚く舞い落ちた。



すると、



その様子を見ていた男子生徒たちが、わたしをいやらしい目で見つめてきた。

どうやら、上級生のようだ。


直感的に、ヤバイ気がした。


怯えながらも、わたしは必死に彼らを睨みつけ、なによ?と低い声で尋ねると、

そのうちのひとりが、言った。


「学園のマドンナのウラの顔が、こんなに乱れてるなんてねぇ」


彼らはニヤニヤしながら、わたしを取り囲む。

さらに、他の男子生徒がつづけた。


「今度、乱交パーティーするときは、連絡してよ。俺ら、たまってんだよね」


「てか、今、しねー?相手してよ、片倉さん」


卑猥な笑い声が、わたしの耳にこだまする。完全にバカにされているのだ。

.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫