《MUMEI》

「はッ‥!?」


命令‥?


今『命令』て言うたなコイツッ‥。


何であたしがアンタに命令されるん‥?


──逆やん。


せやろ?


アンタ主人やあらへんやん。


「こちらも如何ですか?」


「‥ええわ。‥‥‥何や」


笑顔がむっちゃ恐いんやけどッ‥。


笑うとるのに何かッ‥。


‥コイツの笑顔は危険信号や‥。


「昨日仰いましたよね? 明日はマフィンがいいと」


「‥今は食べたい気分やないねん。午後の時でええわ」


「では、30分後にお部屋にお伺いしますね」


「‥ほんまに勉強やるんかいな‥」

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