《MUMEI》
面倒なこと
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川崎先生は、床の上に散らばった紙切れを見下ろしながら、呟く。


「その貼紙に書かれてた、内容…」


急に話が変わったので、わたしは眉をひそめた。先生はわたしの顔を見ることなく、淡々とつづける。


「『黒い組織』って、あれ、桜鷲会のことだろう」


わたしは川崎先生の横顔を見つめて、瞬いた。



−−−桜鷲会。

それは、天下の大やくざ。

そして、義仲の、実家のこと。


わたしが黙っていると、川崎先生は顔をあげ、わたしを見てきた。冷たい目だった。


「昨日、ウチの構成員から、義仲さんの友達を家まで送ったと報告があった。それで、今日、この貼紙を読んでピンときたよ。君のことだったんだな」


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