《MUMEI》
陛下
『陛下、お呼びです
か?』


『おお、来たか?シ
ョウ!待っていたぞ
。』


王の玉座に座る男は
陛下と呼ばれるに相
応しい威厳に満ちた
風貌をしていた。


ガッチリとした体格
に、精悍な強面。そ
の鋭く強い眼差しは
真っ直ぐにショウに
向けられている。


『ショウ、無事に花
を夢視に渡せたそう
だな?』


『あ、はい。これも
全て、陛下のお力添
えのお陰です。陛下
心より御礼申し上げ
ます。』


『うむ、良い、私は
お前との約束を守っ
ただけだ。』


…約束、ギクリ!とシ
ョウは体を強張らせ
た。


『フッ…ショウ、よ
もや忘れてはいまい
な?』


『…はい』


『今宵、待っている
ぞ。話はそれだけだ
下がるが良い。』


『陛下、お話が…』

ショウは口を開いた

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