《MUMEI》
忍のリクエスト
「…どういうつもりだ」


一応、忍にクリスマスプレゼントの理由を訊いてみた。


《お前こそどういうつもりだ》


(は?)


何故か、逆ギレされた。


《俺へのクリスマスプレゼントはどうした?》

「忘れた…って、欲しかったのか?」

《俺とお前はまだ恋人だからな》

「それ、まだ使うのか?」


(もう必要無いんじゃ…)


《使う》

「あ、そう…」


有無も言わせぬ忍の態度に、俺は、そう言うしかなかった。


「で? お前、何が欲しいんだ?」

《10・12・13・22ページのポーズの祐也の写メ》

「はい?」

《高遠光の写真集の》





「無理無理無理無理無理!」


そこにあったのは、高遠光の露出高めのセクシーショットの数々だった。


《お前なら出来る》

「いや、やる意味がわからないから」

《そんなの…

嫌がらせ以外に何がある?》

「…無いな」

《わかったら、携帯で撮って送れ》

「…」

《送れ》

「…」

《そうか。直接俺が指導して、カメラマンも呼んで特製写真集作ればいいん…》

「送ります」

《よし》


こうして俺は、忍の嫌がらせリクエストに応えた。

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