《MUMEI》 違和感. そのとき。 「あ、片倉さんだ!」 「ホントだ。おーい!」 呑気な声で、他のクラスのチャラそうな男子たちが、わたしに手を振ってきた。 わたしはチラリとそちらへ目をやると、彼らは笑顔を浮かべた。 「貼紙見たけど、気にすんなよ!」 「そーそー!だれかのヒガミだって!!」 そう口々に言われて、わたしが対男子用の愛想笑いを浮かべて、ありがとう、と答えると、 彼らが、つづけて言ったことに、固まった。 「片倉さんがサセコでも、俺ら、全然気にしないから☆」 「てか、むしろ大歓迎!!今度、よろしく!」 じゃ〜ね〜!と、爽やかな笑顔で立ち去っていく。 悔しくなったわたしは、彼らの背中に、おととい来やがれッ!!と叫んでやった。 . 前へ |次へ |
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