《MUMEI》 . どうしよう!!とパニックになっていると、千影が言った。 「黒板、消してないって。日直、あんたでしょ?」 ………。 ……………。 ………………はぁ?? 「黒板?」 それだけかい。 がっかりしたんだか、安心したんだか、とにかくグダグダになりながら、わたしは、わかったよ…と答えた。 千影はわたしの様子に首を傾げつつも、まぁいいや、と呟いてから、 ギョッとした。 「か、金井さんッ!?」 千影の声に、わたしも振り返る。 わたしのすぐ隣には、相変わらず金井さんがいたのだが、千影はその存在にちっとも気づかなかったようだ。 . 前へ |次へ |
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