《MUMEI》 . わたしと千影が固まっているのをよそに、金井さんはつづけた。 「ホラ、わたし、お肌がキレイでしょう?で、モトも悪くないと思うんだよね!だから、痩せたらすんごい美人になると思うの!」 そこまでまくし立てて、わたしの顔を見、ニッコリした。 「片倉さんに負けないくらい」 −−−その台詞を聞いたとき、 本気で東京湾に沈めてやろうかと思った。 ……………こンの、身の程知らずがッ!! そう言ってやろうとするまえに、 金井さんが、はやく教室に戻りましょう!と上機嫌でわたしたちに言った。 . 前へ |次へ |
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