《MUMEI》 初詣津田家のハイテンションに、やっぱり二度目でも、圧倒され、迎えた元旦。 俺と志貴は 俺は、袴で 志貴は、着物で初詣に出かけた。 (今年は男物で良かった) ちなみに、ファンクラブと忍への年賀状の写真も、今日と同じ袴だった。 「あけまして、おめでとうございます」 「…おめでとう」 「よ、祐也!津田も!久しぶり!おめでとー!」 「おめでとう、田中君、志貴ちゃん」 (しかし、変わったメンバーになったな) 俺は、志貴と一緒に挨拶しながら、しみじみ思った。 サッカー部は、全国大会の試合会場付近に年末から泊まり込んでいて 真司の彼女でマネージャーの長谷川はもちろん 守の彼女の吉野も『近くに泊まる』とついて行ったから 今年は、この 緑川・鏡月・大蔵先輩・宮崎先輩 そして、俺・志貴の六人で、初詣に行く事になったのだった。 「あの、ちなみに、龍さんは?」 大蔵先輩と言えば、龍さん それが俺の中で普通になっていた。 「ヤクザは元旦忙しいらしい。もう二度と来なくていい」 大蔵先輩は、いつもより不機嫌な様子だった。 前へ |次へ |
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