《MUMEI》 . わたしが感動に浸っているさなか、 おじいちゃんが、でも…と残念そうにため息をついた。 「片倉さんにお友達が、ひとりだけでもいたら、きっと、励ましたり、助けてくれたりしたのでしょうけどねぇ〜…」 …………前言撤回! わたしはおじいちゃんの胸倉を掴み、黒板消しを掲げて見せた。 「………そんなに三途の川にダイブしたいのか」 歯ぁ食いしばれッ!!と怒鳴りつけると、慌てて千影がわたしを羽交い締めした。 「落ち着きなさいよ〜!」 . 前へ |次へ |
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