《MUMEI》

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二人の喧しいやり取りを聞きながら、わたしは空っぽの、隣の席を見つめた。

昨日は、元気そうだったし、病気とかではないはず。

昌平の言うとおり、ただのサボりだろうか……。



そこで、川崎先生に言われたことを思い出す。



−−−……今後、俺達に関わるな。



冷たい目。平淡な抑揚。

思い出すと、なんだかムカムカした。



…………あのメガネめ。


勝手なこと、言いやがって!!



わたしはフンと鼻を鳴らし、義仲の席から目を離そうとしたとき、

後ろから声をかけられた。


「か、片倉さん」


この声。このドモリ。

ウンザリしながら振り返ると、やっぱり金井さんがいた。


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