《MUMEI》 . 二人の喧しいやり取りを聞きながら、わたしは空っぽの、隣の席を見つめた。 昨日は、元気そうだったし、病気とかではないはず。 昌平の言うとおり、ただのサボりだろうか……。 そこで、川崎先生に言われたことを思い出す。 −−−……今後、俺達に関わるな。 冷たい目。平淡な抑揚。 思い出すと、なんだかムカムカした。 …………あのメガネめ。 勝手なこと、言いやがって!! わたしはフンと鼻を鳴らし、義仲の席から目を離そうとしたとき、 後ろから声をかけられた。 「か、片倉さん」 この声。このドモリ。 ウンザリしながら振り返ると、やっぱり金井さんがいた。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |