《MUMEI》 . 隣にいた昌平は眉をひそめて千影を覗き込む。 「そんな詐欺まがいのこと、言ったの…?」 千影は昌平を睨みつけ、言ってないってば!と必死に否定していた。 しかし、金井さんは気にせず、つづける。 「もっと痩せたら、ほんとは美人なんだから!!片倉さんに負けないくらい、美人なんだからッ!!」 …………だから!! なんでそこで、 わたしと比べるんだよ!! この愚か者ッ!!と、怒鳴ろうとしたとき、 「そりゃ、ムリだろ」 伸びやかな声が流れ込んできた。 聞き覚えのある、その抑揚に、 わたしは勢いよく、振り返った。 いつの間にか、わたしの隣に、 義仲が立っていた………。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |