《MUMEI》
レンタルかっ!?
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義仲は表情を変えず、昌平を殴り飛ばすと、昌平は完全に気絶したようで、床の上に倒れ込んだまま、動かなかった。

その変態を、千影がズルズルと引っ張り、教室から出て行く。たぶん、保険医のナベちゃんのところに預けに行ったのだろう。

彼らを見送ったあと、義仲は自分の席にゆっくり座った。

深く腰をかけてから、あ、そーだ、と思い出したように声をあげると、急にわたしの顔を覗き込む。


「他のクラスのやつに、言われたんだけどさー」


なに?と、わたしが首を傾げると、義仲は肩をすくめた。


「璃子ちゃんのこと、今度、貸してって」





………。

……………って!


また、あの貼紙かッ!!


でもって、わたしゃ、モノ扱いかよッ!!





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