《MUMEI》 夜の散歩一月の夜は、当たり前だが寒い。 (でも、星は綺麗だな) 白い息を吐きながら、俺は歩いていた。 (明日、晴れるかな) 明日はいよいよサッカーの全国大会の一回戦が行われる。 ちなみに、吾妻高校にとっては初戦だが、大会自体は既に開幕していた。 (勝てればいいけど) 吾妻高校の相手は、関西の強豪で、優勝候補だった。 (明日は、精一杯応援しよう) 明日はまだ冬休みだが、一部の生徒やOB達は、応援に行くようだった。 その中には志貴はもちろん 決勝を観て、サッカーにハマったエイミーも入っていて 頼とエイミーは、ついさっきアパートに帰ってきたところだった。 (それはいいけど、…いきなりヤリ始めるなよな…) 二人は、それぞれアメリカでは実家で過ごしたらしく いつもは隣の隣の部屋でヤルのに 今日は、俺の隣の部屋で かなり激しく始めてしまったのだった。 (しかも、屋代さん達までヤッてるし) 左右からの声と物音に耐えられなくなった俺は 時間を潰す為に、散歩に出たのだった。 そして俺は ふと目についた 小さな公園に入っていった。 前へ |次へ |
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